数年前リコカツというドラマが流行りましたが(私も見ていました。面白かったです。)、実世界でも離婚が有利に進むように準備をすることはとても重要です。
協議離婚で双方が合意して離婚が成立すれば良いのですが(協議離婚についてはこちらのブログをご覧ください。)、相手が離婚を拒んでいる場合には「調停」、それでも離婚が成立しない場合は「裁判」へと手続きが進むのが通常です。
まず離婚判決を得るためには、離婚事由が必要となります。民法第770条第1項は、離婚事由を次の通り列挙しています。
一、配偶者に不貞な行為があったとき。
二、配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三、配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四、配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五、その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
離婚に必要な準備①
離婚事由は離婚を求める側にその主張立証責任があるため、離婚を考えている場合は、離婚事由が存在する証拠を集めることが重要です。
【具体的な証拠の集め方】
①浮気の場合
浮気相手との性的交渉が疑われるやりとりやホテルへ入っていく様子などの写真、さらには相手が車を使用する場合は、ドライブレコーダーの画像やカーナビの履歴なども証拠となる可能性があります。
②DVの場合
診断書や被害箇所の写真などが証拠として考えられます。
暴言の場合は、録音も証拠となります。また、粗暴な人は家の壁などを殴って壊したりすることもありますので、壁の穴や壊した家具の写真なども有効です。
他には御自身の日記などに被害にあった日時とともに内容の詳細を記載しておくことも証拠となり得ます。
さらに、公的機関に相談に行って、記録を残しておいてもらうことも後日証拠となり得ます。
以上は慰謝料請求のための証拠とも重なりますが、離婚を成立させるための準備です。
最近では、携帯電話で簡単に写真や録音を撮ることができ、証拠を残しておくことはあまり手間ではなくなりましたので、小さな証拠でも残しておくようにしましょう。
離婚に必要な準備②
財産分与、養育費、慰謝料などのお金の問題があるため、特に相手が財産の管理をしていて、全く夫婦の資産状況を知らないという場合には準備が必要です。
相手はどこの銀行のどの支店に口座を持っているのか(口座番号までは分からなくても大丈夫です。)、給料をどれだけもらっているのか、加入している保険はあるのか、不動産や金融商品を持っているのかなど、郵便物等で確認しておくことが必要です。
今回は、一般的な離婚の準備についてお話ししましたが、それぞれのご夫婦、ケースによって準備は変わってきますので、離婚をお考えの方は決断する前に弁護士に相談されることをおすすめいたします。
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